東京都の小池百合子知事は10日の定例会見で、中国への本来の返還期日が来月に迫る上野動物園の雌のジャイアントパンダ、シャンシャンについて、レンタル期間の“延長”を視野に入れて、中国側と交渉していることを示唆した。

「絶滅危惧種」でもあるジャイアントパンダについて、東京都は「繁殖の学術研究」の名目で、10年の期限で11年2月に雄のリーリー、雌のシンシンを中国から借り受け、年間95万ドルを支払っている。また、日本国内で生まれた子パンダについては、「生後24カ月」で返還する取り決めも交わしている。

17年6月12日に誕生したシャンシャンは来月2歳を迎え、同時に「生後24カ月」という日本滞在の「期限」を迎えることになり、その去就に注目が集まっている。

小池氏は「都民の皆さんは、シャンシャンにできるだけ長く(上野に)いてほしいとのお気持ちをお持ちだと思う。しっかり受け止める」と述べ、「長くいてほしい」という都民の期待に、応えたいとの思いをにじませた。中国側との交渉内容については、「詳細は控えたい」と述べるにとどめた。小池氏は17年9月、シャンシャンの名前を自ら発表しており、「本当に大きく成長した」と、目を細めた。

東京都の発表によると、シャンシャンは現在、体重58・2キロにまで成長。栄養補給の人工ミルクからも、まもなく卒業する予定だ。成長に伴い、今月13日からは展示場所が変更され、より広い場所を母のシンシンと交代しながら使うことも決まっている。

日刊スポーツより